CROWNⅠOptional Lesson

7 月 9th, 2008 by admin

三省堂 041 Crown Optional Lesson
The Making of Scientific Revolution
(科学の改革はどのようになされたか)

P.154

その若い科学者はある問題を抱えていた。

南アメリカとアフリカで発見された、いくつかの植物や動物の化石は非常によく似ていたのだ。

例えば、いくつかのカタツムリは全く同一だが、南アメリカとアフリカは何千キロも離れている。

間には海がある。

どうしたら同じカタツムリが同時に両方の大陸に存在することができるのだろうか?

3つの説明がありえた。

第一に、そのカタツムリが海を泳いで渡ったというものだ。

これは不可能に近い。

第二に、そのカタツムリが別々に独立して進化したというものだ。

これも不可能に近い。

第三に、アフリカと南アメリカの間には、かつて陸橋が存在していたというものだ。

P.155

これは可能だが、大西洋にそのような陸橋が存在したと言う物理的証拠は何もない。

実際、その若い科学者は陸橋の学説には、疑問を持っていた。

正解図を見ていて、彼は奇妙なことに気づいた。

アフリカの西の海岸と南アメリカの東の海岸が、ほぼジグソーパズルのピースのようにはまるように思えたのだ。

この事実に気づいたのは彼が初めてではなかったが、それに基づいた学説を提案したのは彼が最初だった。

もし、何百万年も以前に2つの大陸がつながっていたとしたらどうだろう?

それは、あの謎めいたカタツムリを説明するだろう。

P.156

その科学者の名前は、アルフレッド・ウェーゲナーだった。

彼は1880年にドイツで生まれ、大学で科学を学び、気象学者としてそのキャリアをスタートした。

1911年に彼は、アフリカと南アメリカ両方で発見された全く同じ植物と動物についての記事を読み、自分の新しい学説を立て始めた。

1915年に、彼は「大陸と海の起源」という本を出版し、およそ30億年前に大陸がパンゲアという1つの塊を形成していて、その後にゆっくりと離れ始めたのだと提案した。

P.157

…およそ30億年前に大陸がパンゲアという1つの塊を形成していて、その後にゆっくりと離れ始めたのだと提案した。

ウェーゲナーは書いた。「それは、ちょうど破れた新聞を、それぞれの端を合わせて修理して、それから印刷された文が横にスムーズに流れるかどうかチェックするようなものである。

もし流れるのであれば、実際にその切れ端がこのようにくっ付けられていたということは正しいのに違いない。」

彼は、世界の海で氷山のように大陸が割れ、異なる方向へと移動し始めたのだと考えた。

P.158

ウェーゲナーの学説が登場したとき、たくさんの批判がなされた。

1人のアメリカ人は言った。「もし我々がこの仮説を信じるのならば、我々は過去70年間に学んだことを全て忘れて、全てを再び始めなければならない。」

あるフランス人の科学者は言った。「私にとって、ウェーゲナーの学説や美しい夢、偉大な詩人の夢である。」

ウェーゲナーを「ほら話の語り手」と呼ぶ者たちさえいた。

他の科学者たちは、単純に彼と彼の新しい学説を無視した。

実際、ウェーゲナーの学説には多くの問題があった。

アフリカと南アメリカがかつて1つの陸の塊であったという強力な証拠はあったが、ウェーゲナーはどうやって、またどうしてそれらがゆっくりと移動し離れたのかを説明することが出来なかった。

P.159

1926年、ニューヨークでの国際シンポジウムにウェーゲナーが招待されたとき、多くの公演者たちは彼に対して冷笑だったが、彼は何も言わなかった。

彼はただ、座って聞いた。

もしかしたら、彼はコペルニクスとガリレオのことを思い出していたのかもしれない。

地球が対応の周りを移動しているという彼らの学説は、当時受け入れられていた考えに反した為、彼もまたあざ笑われ、拒否されたのだった。

もしかしたら、彼は1人で「それでも大陸は移動するのだ!」と考えていたのかもしれない。
アルフレッド・ウェーゲナーは、その大陸移動説に取り組み続けたが、彼には他の関心もあった。

彼は探検家であり、北極への探検へ行ったことがあった。

P.160

1930年に彼はグリーンランドへの探検を指揮した。

50歳の誕生日の直前の1930年11月、彼はグリーンランドの氷の中で亡くなった。

彼の遺体は、次の年の春に氷が解け始めるまで回収されなかった。

亡くなったときには、ウェーゲナーは自分の学説がどれほど重要なものになるのか知らなかった。

1950年代、、1960年代における調査は、ウェーゲナーが考えた方法とは違うが、大陸が移動すると言う考えを支持した。

今、プレートテクトニクスの学説は、そのプロセスを描写し、大陸を移動させる力を説明している。

P.161

地球の表面を大きなブロック、またはプレートが覆っている。

これらのプレートは、海底と共に大陸や大陸を部分的に動かし、運んでいる。

プレートを動かす力は、マグマの熱の動きであると考えられている。

個々の大陸が移動するというウェーゲナーの考えは、新しい学説にとって代わられた。

それは、大陸の移動は、より根本的な移動の、目に見える一部でしかないとしている。

それでも、大陸は移動するのである。

ウェーゲナーは、大陸がどのようにして、そしてなぜ移動するのかということについては、間違っていたが、大陸移動の彼の基本的な考え方は認められた。

これは、「コペルニクス的転回」に似て、私たちの世界の見方の改革である。
500年前、太陽、月、星が動いているように見えるのは、地球自体が動いているからであるとコペルニクスは書いた。

彼は、地球がどのようにして、なぜ動くのかを説明することは出来ず、ガリレオ、ケプラー、そしてニュートンがよい説明をすることが出来たのはさらに300年たってからだった。

P.162

・・・ケプラー、そしてニュートンがよい説明をすることができたのはさらに300年経ってからだった。

それでもコペルニクスはあの改革の父として覚えられている。なぜなら、彼の基本的な考え方が全てのプロセスを始めたからだ。

同じように、地球科学の現在の学説はウェーゲナーの細かい説明のほとんどを拒否しているが、大陸が移動するというウェーゲナーの考え方を認めている。

地球の歴史に関する私たちの考え方には、地球科学において革命としか呼びようのない急進的な変化があった。

アルフレッド・ウェーゲナーは、謎めいたカタツムリを君にかける若者として始まった。

今、彼はあの改革の父と考えられている。

[…内容をPDFで見る]

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